このドキュメントはVSTプラグインシンセサイザー”MORION-W”の操作マニュアルです。
MORION-Wについてはこちらからどうぞ。
MORIONのGUIはシンセサイザーの機能や効果など、なるべくアプリケーション単体で仕様が分かるようにデザインしていますが、画面の制約やシンセサイザーの特性上分かりにくい部分もあるかと思います。そのうえでこのドキュメントがMORIONを使いこなす道しるべとなれば幸いです。
なお説明の都合上、FM音源や波形メモリ音源、MIDI等そのものについての解説はしておらず、ある程度の知識がある前提で記述しています。また、仕様等について一般的な解釈とズレがあったり、パラメーター名称等の表現ブレがある可能性があります。こちらについては音源仕様、操作パラメーター、資料項等にて詳説を含めますので、すり合わせをお願いします。
MORION-Wは波形メモリ音源相当の波形でFM変調する音源を搭載したVSTプラグインシンセサイザーです。
”メモリ音源相当の波形でFM変調する”というと少し特殊に聞こえるかもしれませんが、構造としてはシンプルで、波形テーブルサイズが極少という点以外は普通の2オペレーターFM音源として設計しています。
前述の構造を含め、ADSR等のパラメーターは他音源を参考にして設計してるため、既存の音作りのノウハウを生かすことができるでしょう。
因みに1オペレーターのみの出力も可能で、その場合、FM変調されない普通の波形メモリ音源としても使用することができるようになっています。MORION-Wは波形の編集機能を持っているので単体でも様々な波形を作成することができますが、ファイル入出力も可能です。外部エディターで作成したものを使用したり、他波形メモリ音源に流用したり上手にお使いください!
音源方式 | 2オペレーターFM(PM)シンセシス |
---|---|
最大発音数 | 2 ~ 1024 |
波形テーブル数 | 2 |
波形テーブルサイズ | 4 ~ 128サンプル数の可変式 |
波形値の記録精度 | 8bit |
LFO | 1基(OPA,B共有) |
エンベロープジェネレーター | 振幅EG 2基 |
フィルター | IIRローパスフィルター1基 |
音声合成 | 整数演算→浮動小数演算 (LPFの手前でD/D変換) |
SYNTHESIZER OUTPUT |
シンセサイザーセクションの最終出力です。 [関連項目:操作パラメーター → SYNTH-OUT]] |
---|---|
BIT REDUCTION |
ビット深度を落としているとき、シンセサイザーの出力(16bit)を設定した値へ落とします。 ビット深度値が出力と同じ(16Bit)場合は処理がスキップされます。 [関連項目:操作パラメーター → BIT DEPTH]] |
D/D CONVERT |
整数演算→浮動小数演算 シンセサイザー内部は整数演算により音声合成しています。フィルター処理以降は浮動小数演算処理するため、この時点でデジタル変換しています。 |
LOW-PASS FILTER |
IIRローパスフィルターです。この処理はバイパスできます。 [関連項目:操作パラメーター → LPFセクション・パラメーター]] |
MONO to STEREO | 2CHステレオ化 |
MASTER PAN |
定位です。 [関連項目:操作パラメーター → PAN]] |
MASTER VOLUME |
このセクションの最終出力です。 [関連項目:操作パラメーター → VOLUME]] |
RESAMPLE |
内部サンプリングレートを落としているとき、ホストアプリケーション(DAW側)に合わせてリサンプリングを行います。 内部サンプリングレートがホストと同じ場合は処理がスキップされます。 [関連項目:操作パラメーター → SAMPLE RATE]] |
APPLICATION OUTPUT | MORION-Wの最終出力です。 |
オペレータの出力設定やADSRなどの音色に関わるパラメーターなど音作りに必要なパラメーターを集約しています。
LPFの設定やマスターボリューム、ビット深度などシステム全体に関わるパラメーターを集約しています。
波形の形状、振幅、周期など指定して波形を生成し、波形テーブルに書き込むことができます。
この画面では各オペレーターの波形を視覚的に確認できるほか、リアルタイムに編集するためのツール一式がまとめられています。
カーソルに合わせている波形の、波形テーブルのインデックス値、波形の位相を表示しています。
左から[10進数表示]、[16進数表示]、[位相(π)]
カーソルに合わせている波形値を表示しています。
左から[10進数表示]、[16進数表示]、[符号付き表示]
同期編集ボタンです。
このボタンがオンのとき、波形ビューで直接操作する際にOPA、Bの両波形を同期して同時に編集することができます。
この機能はOPA、Bそれぞれのテーブルサイズが異なっていても使用可能です。
このビューではマウス操作でリアルタイムに波形を編集することができます。
左ドラッグ | 上下ドラッグで値を増減させます。この操作ではマウスダウンした波形値のみ操作します。 |
---|---|
右ドラッグ | ドラッグ中フリーハンドで波形を描くことができます。 |
マウスホイール | カーソルに合わせている波形値を増減させます。 |
このビューで操作する波形値は[ビット深度指定]で値範囲を固定することができます。 [関連項目:編集ボタン → |
波形値を+(-)1、上下にずらします。 | 波形を1つ分、右(左)方向にずらします。 | ||
波形値を+(-)8、上下にずらします。 | 波形を1/4π、右(左)方向にずらします。 | ||
波形値を+(-)32、上下にずらします。 | 波形を1/2π、右(左)方向にずらします。 | ||
波形の上下を反転します。 | 波形の前後を反転します。 | ||
波形値をx2して増幅します。 | 波形値をx1.5して増幅します。 | ||
波形値を1/2して縮小します。 | 波形値を2/3して縮小します。 | ||
記憶領域から波形を呼び出します。 [関連項目:編集メニュー → Load,Save] | |||
波形ビューで操作する波形値を表示のビット深度で値範囲を固定することができます。 クリックする度、順繰り。 [関連項目:波形ビュー] | |||
波形ビューの波形の透明度を調整できます。 アイコンを上下にドラッグで調整。 | |||
波形ビューのグリッドの透明度を調整できます。 アイコンを上下にドラッグで調整。 [関連項目:メニューバー・メニュー → Grid Opacity] |
メニュー内より波形テーブルサイズを変更する、波形を保存・呼出するなどできます。
Table Size | 波形テーブルのサイズを変更できます。 |
---|---|
Copy → [B (A)] | もう一方の波形テーブルへ波形をコピーします。 |
Replace [A ↔ B] | それぞれの波形テーブルの波形を入れ替えます。 |
Load | 記憶領域から波形を呼び出します。 |
Save | 記憶領域へ波形を保存します。 |
Bit Reduction | 指定したビット深度で波形値を丸めます。 |
Steps [Direct Editing] | 波形ビューで波形値を操作するとき、このメニューで指定したビット深度で値範囲を固定することができます。 |
Import from Text File | テキストファイルから波形を読み込みます。[ファイル仕様:テキストファイル] |
Export to Text File | 波形をテキストファイルへ書き出します。[ファイル仕様:テキストファイル] |
Covert from WAV File | WAVファイルから波形を読み込みます。[ファイル仕様:WAVデータ] |
Covert to WAV File | 波形をWAVファイルへ書き出します。[ファイル仕様:WAVデータ] |
波形ジェネレーター画面では、基本波形から振幅や周期などを設定して波形を生成し、各波形テーブルに書き込むことができます。
WAVE FORM |
6つの基本波形があります。 選択した波形によって使用できるオプションが異なります。 |
|
---|---|---|
WAVE CYCLE |
|
波形の周期を設定します。 この周期は波形テーブルに対しての周期です。 |
PHASE SHIFT |
|
波形の位相を調整します。単位はπです。 |
AMPITUDE |
|
波形の最大振幅を設定します。 |
ZERO OFFSET |
|
振幅の±0値をオフセットします。 |
WRITE SIZE |
|
波形テーブルに書き込むサイズを設定します。 テーブルサイズを超える大きさを指定した場合は、書き込める分だけ書き込みます。 |
WRITE START |
|
波形テーブルに書き込む際の開始インデックス値です。 テーブルサイズを超える値を指定した場合は書き込みをしません。 |
ADDITIVE SYNTH |
|
加算合成オプションです。波形を正弦波により加算合成して生成します。 加算合成しない場合は直線的な波形になります。 |
PARTIALS |
|
加算合成オプションが有効の時使用されます。 この値を多くするほど波形の形状が安定します。 また、合成する正弦波の数が多くなり、倍音成分が増えます。 |
NOISE CYCLE |
|
ノイズの更新周期です。 この周期は波形テーブルに対しての周期です。 |
RANDOM SEED |
|
ノイズ生成に使用するシード値です。 任意に指定できるほか、 |
INTER |
|
ノイズ間の補間方法を指定します。 None:補間なし Liner:線形補間 Spline 3:3次スプライン補間 Spline 5:5次スプライン補間 |
LOOP [HEAD - TAIL] |
|
ノイズ間の補間を指定した場合のオプションです。 このオプションが有効の時、ノイズの始めと終わりの間でも補間を行います。 |
このセクションではアプリケーション上から操作できるシンセサイザーの音色のパラメーターや、システムの設定値などを一覧しています。
Algorithm
範囲:4パターン
操作:選択式、オートメーション:〇
OPA、OPBの接続方法を選択できます。
OPAのみ出力 | OPBのみ出力 | OPAとOPBを加算合成して出力 | OPAでOPBを変調して出力 |
LFO Wave Form
範囲:4波形
操作:選択式、テキスト入力
LFOの波形を選択できます。
三角波 | ノコギリ波 | 矩形波 | ノイズ |
LFO Frequency
範囲:0 ~ 16384 [0Hz ~ 32Hz]
操作:ノブ、テキスト入力、オートメーション:〇
LFOの周波数を調整します。
[0]に設定するとLFOを無効化します。
LFO Pitch Modulation Sensitivity
範囲:0 ~ 7
操作:目盛スライダー、オートメーション:〇
LFOによる音程のゆらぎ(ビブラート効果)をMIDI CC1[モジュレーション]、およびCC16で操作できますが、この操作の効き具合を調整できます。
PMS | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
効果量(セント) | 無効 | ±18.75 | ±37.5 | ±75 | ±150 | ±300 | ±600 | ±1200 |
PMD、MIDIモジュレーション値を128とした場合の効果量です。 |
LFO Amplitude Modulation Sensitivity
範囲:0 ~ 7
操作:目盛スライダー、オートメーション:〇
LFOによる音量のゆらぎ(トレモロ効果)をMIDI CC1[モジュレーション]、およびCC17で操作できますが、この操作の効き具合を調整できます。
AMS | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
効果量(dB) | 無効 | -1.5 | -3 | -6 | -12 | -24 | -48 | -96 |
AMD、MIDIモジュレーション値を128とした場合の効果量です。 |
Self Feedback Level
範囲:0 ~ 128
操作:ノブ、テキスト入力、オートメーション:〇
OPAの出力で自身を変調します。
FL | 0 | 8 | 16 | 24 | 32 | 40 | 48 | 56 | 64 | 72 | 80 | 88 | 96 | 104 | 112 | 120 | 128 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
変調の深さ | 0 | π/32 | π/16 | π/8 | π/4 | π/2 | π | 2π | 4π | 8π | 16π | 32π | 64π | 128π | 256π | 512π | 1024π |
EGの精度及び波形テーブルサイズの関係で表の通りに出力されるとは限りません。 |
Fine Tune
範囲:-8162 ~ 8162 [-1200 cent ~ 1200 cent]
操作:ノブ、テキスト入力、オートメーション:〇
キー毎の音程を±1オクターブの範囲で調整します。
[キー出力周波数(キー音程 + TUNE + ピッチベンド + LFO PM) x MUL倍率 = オペレーター出力周波数]
Phase Multiply
範囲:0 ~ 15 [x0.5,x1 ~ x14]
操作:ノブ、テキスト入力、オートメーション:〇
キー毎の周波数に下表の倍率で乗算します。
MUL | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | ~ | 13 | 14 | 15 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
倍率 | x0.5 | x1 | x2 | x3 | x4 | ~ | x13 | x14 | x15 |
Total Level
範囲:0 ~ 127
操作:ノブ、テキスト入力、オートメーション:〇
エンベロープジェネレーター(EG)のパラメーターで、キーオン後の出力の最大値を設定します。
TL | 0 | 8 | 16 | 24 | 32 | 40 | 48 | 56 | 64 | 72 | 80 | 88 | 96 | 104 | 112 | 120 | 127 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
dB | 0 | -6 | -12 | -18 | -24 | -30 | -36 | -42 | -48 | -54 | -60 | -66 | -72 | -78 | -84 | -90 | inf[消音] |
OPBに対する変調の深さ | 64π | 32π | 16π | 8π | 4π | 2π | π | π/2 | π/4 | π/8 | π/16 | π/32 | π/64 | π/128 | π/256 | π/512 | 0 |
EGの精度及び波形テーブルサイズの関係で表の通りに出力されるとは限りません。 |
Attack Rate
範囲:0 ~ 127
操作:ノブ、テキスト入力、オートメーション:〇
EGのパラメーターで、キーオン時の音の立ち上がりの速さを設定します。値が大きくなるほど立ち上がりが速くなります。
このパラメーターを[127]に設定するとこの段階(アタックフェーズ)をスキップしてディケイフェーズに移行します。
Decay Rate
範囲:0 ~ 127
操作:ノブ、テキスト入力、オートメーション:〇
EGのパラメーターで、キーオン後EGの出力が最大値に達した後(ディケイフェーズ)、減衰する速さを設定します。値が大きくなるほど減衰が速くなります。
このパラメーターを[0]に設定すると出力が最大値を保ち減衰しません(SLが[0]の場合はサステインフェーズに移行します)。
Sustain Level
範囲:0 ~ 127
操作:ノブ、テキスト入力、オートメーション:〇
EGのパラメーターで、ディケイフェーズ後このパラメーターで設定した音量(サステインレベル)に達するとサステインフェーズ(SR項参照)に移行します。
このパラメーターを[0]に設定するとディケイフェーズをスキップしてサステインフェーズに移行します。
このパラメーターを[127]に設定すると消音までサステインフェーズに移行することはありません。
SL | 0 | 8 | 16 | 24 | 32 | 40 | 48 | 56 | 64 | 72 | 80 | 88 | 96 | 104 | 112 | 120 | 127 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
dB | 0 | -6 | -12 | -18 | -24 | -30 | -36 | -42 | -48 | -54 | -60 | -66 | -72 | -78 | -84 | -90 | inf[消音] |
EGの精度及び波形テーブルサイズの関係で表の通りに出力されるとは限りません。 |
Sustain Rate
範囲:0 ~ 127
操作:ノブ、テキスト入力、オートメーション:〇
EGのパラメーターで、サステインレベルに達した後(サステインフェーズ)の音量が減衰する速さを設定します。値が大きくなるほど減衰が速くなります。
このパラメーターを[0]に設定すると出力をSLで設定した出力値を保ち減衰しません。
Release Rate
範囲:0 ~ 127
操作:ノブ、テキスト入力、オートメーション:〇
EGのパラメーターで、キーオフ後出力が減衰する速さを設定します。値が大きくなるほど減衰が速くなります。
Key Follow Center Key
範囲:0 ~ 127 [キーナンバー]
操作:スライダー、テキスト入力、オートメーション:〇
EGのパラメーターで、キーフォローの中心キーを設定します。
AR、DR、SR、RRが中心キーより上のキーでは速く、下のキーでは遅くなります。
キーフォローは、音の立ち上がりや余韻を低い音では遅く、高い音では速くすることでピアノやギターのような音の変化をシミュレーションします。
Key Scaling
範囲:0 ~ 3
操作:目盛スライダー、オートメーション:〇
EGのパラメーターで、キーフォローの効き具合を設定し、AR、DR、SR、RRの効果量を調整します。効果量は下表の通りです。
AR、DR、SR、RRが中心キー(KC参照)より上のキーでは速く、下のキーでは遅くなります。
KS | 0 | 1 | 2 | 3 |
---|---|---|---|---|
効果量 | キーフォロー無効 | 2オクターブで2倍変化 | 1オクターブで2倍変化 | 半オクターブで2倍変化 |
Velocity Curve
範囲:4パターン
操作:選択式、オートメーション:〇
EGのパラメーターで、キーオン時のベロシティ値(鍵盤を押した時の強弱)でEGの出力の最大値をコントロールできますが、その変化の仕方を4パターンから変更できます。
VSの値が[0:常に100%]の時は無効になります。
VC | ||||
---|---|---|---|---|
変化の仕方 | 最大値に固定 | 前半の変化が大きい | 常に一定の変化 | 後半の変化が大きい |
Velocity Sensitivity
範囲:0 ~ 7
操作:目盛スライダー、オートメーション:〇
キーオン時のベロシティ値でEGの出力の最大値をコントロールできますが、その変化量を設定します。
VCがの時は無効になります。
VS | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
変化量 | 常に100% | 98.4375% ~ 100% | 96.875% ~ 100% | 93.75% ~ 100% | 87.5% ~ 100% | 75% ~ 100% | 50% ~ 100% | 0% ~ 100% |
EGの精度及びベロシティカーブの関係で表の通りに出力されるとは限りません。 |
範囲:400Hz ~ 480Hz(= A4)
操作:スライダー、テキスト入力
=A4の基準ピッチを調整できます。
Bend Sensitivity
範囲:0 ~ 24 (半音)
操作:スライダー、テキスト入力、オートメーション:〇
ピッチベンドの最大変化量を半音単位で変更できます。
Output of Synthesizer
範囲:0 ~ 127
操作:スライダー、テキスト入力、MIDI:CC11[Expression]
シンセサイザーの出力(整数演算の最大値)を設定します。
この出力はLPFに入る前、整数演算→浮動小数演算に変換される前の出力です。(詳細:ブロックダイアグラム)
Low-Pass Filter ON-OFF
操作:ON,OFF
操作:トグルスイッチ
スライダースイッチでローパス・フィルターを有効化するかを選択します。フィルター無効時、関連パラメーターがグレーアウトします。
Cutoff Frequency
範囲:20Hz ~ 20000Hz
操作:ノブ、テキスト入力
ローパス・フィルターのカットオフ周波数を設定します。
Quality Factor
範囲:0.1 ~ 12.8
操作:ノブ、テキスト入力
ローパス・フィルターのQ値(レゾナンス)を設定します。
Master Output Volume
範囲:0 ~ 127
操作:スライダー、ノブ、テキスト入力、MIDI:CC7[Main Volume]
マスターボリュームを設定します。
この出力はLPFに入った後、整数演算→浮動小数演算に変換された後の出力です。(詳細:ブロックダイアグラム)
Master Pan
範囲:-64 ~ C ~ 63
操作:ノブ、テキスト入力、MIDI:CC10[PAN]
マスターパンを設定します。
Volume Curve
範囲:4パターン
操作:プルダウン選択、オートメーション:〇
マスターボリュームの音量変化の仕方を変更できます。
PAN-CURVE | イメージ | 特徴 |
---|---|---|
Linear [ B Curve ] | 音量レベルが直線的に下がるカーブ。 | |
Exponential [ A Curve ] | 聴覚上の音量が直線的に下がるカーブ。 | |
Sine | Aカーブに近い変化をしつつ、最大音量付近では音量レベルを比較的細かく操作できる、バランスの良いカーブ。 | |
Exponential [ C Curve ] | Aカーブの反対のカーブで、最大音量付近の音量レベルを細かく操作できます。 |
Pan Curve
範囲:4パターン
操作:プルダウン選択、オートメーション:〇
マスターパンの定位感を変更できます。
PAN-CURVE | イメージ | 特徴 |
---|---|---|
Linear [Balance] | センターで左右100%出力。左右に振ると片チャンネルの音量レベルだけが下がるカーブ。 | |
Linear [Cross Fade] | 直線的なカーブで、左右に振っても合計の音量レベルが常に一定になる。(≠聴覚上) | |
Sine | パンニングで聴覚上の音量が一定に聴こえる、いわゆる"均等パワー"のカーブ。 | |
Monaural | モノラルモード。MIDIでパンニングせず、DAW側でパンニングしたい場合に有用です。 |
Sampling Mode
範囲:最大4パターン
操作:プルダウン選択
内部サンプリングレートを設定します。設定できる値はDAW側(プロジェクト設定)のサンプリングレートを基準に1/1、1/2、1/3、1/4のサンプリングレートを指定できます。
DAW側のサンプリングレートが極端に低い場合や、割り切れない値の場合は選択ができません。
SAMPLE RATE | (32000Hzの場合) | (44100Hzの場合) | (48000Hzの場合) | (96000Hzの場合) |
---|---|---|---|---|
1/1 | 32000 Hz | 44100 Hz | 48000 Hz | 96000 Hz |
1/2 | 16000 Hz | 22050 Hz | 24000 Hz | 48000 Hz |
1/3 | x | 14700 Hz | 16000 Hz | 32000 Hz |
1/4 | 8000 Hz | 11025 Hz | 12000 Hz | 24000 Hz |
Bit Per Sample
範囲:1 ~ 16 bit
操作:プルダウン選択、オートメーション:〇
1サンプルあたりのビット深度を設定します。
BIT DEPTH | Output (Integer) | Output (float) | BIT DEPTH | Output (Integer) | Output (float) |
---|---|---|---|---|---|
1 | -1 ~ 0 | -1.0 ~ 0.0 | 9 | -256 ~ 255 | -1.0 ~ 0.99609375 |
2 | -2 ~ 1 | -1.0 ~ 0.5 | 10 | -512 ~ 511 | -1.0 ~ 0.998046875 |
3 | -4 ~ 3 | -1.0 ~ 0.75 | 11 | -1024 ~ 1023 | -1.0 ~ 0.9990234375 |
4 | -8 ~ 7 | -1.0 ~ 0.875 | 12 | -2048 ~ 2047 | -1.0 ~ 0.99951171875 |
5 | -16 ~ 15 | -1.0 ~ 0.9375 | 13 | -4096 ~ 4095 | -1.0 ~ 0.999755859375 |
6 | -32 ~ 31 | -1.0 ~ 0.96875 | 14 | -8192 ~ 8191 | -1.0 ~ 0.9998779296875 |
7 | -64 ~ 63 | -1.0 ~ 0.984375 | 15 | -16384 ~ 16383 | -1.0 ~ 0.99993896484375 |
8 | -128 ~ 127 | -1.0 ~ 0.9921875 | 16 | -32768 ~ 32767 | -1.0 ~ 0.999969482421875 |
Max Polyphony
範囲:2 ~ 1024音
操作:プルダウン選択
最大同時発音数を設定します。最大同時発音数を超えて発音すると古いものから消音されます。
パラメーター名 | GUI 操作 | オートメーション | MIDI |
---|---|---|---|
ピッチベンド | - | - | ピッチベンド |
LFO PMD、AMD | - | - | CC 1 |
LFO PMD | - | - | CC 16 |
LFO AMD | - | - | CC 17 |
SAMPLE RATE | プルダウン | - | - |
BIT DEPTH | プルダウン | 〇 | - |
POLYPHONY | プルダウン | - | - |
VOLUME | スライダー、ノブ、テキスト入力 | - | CC 7 |
PAN | ノブ、テキスト入力 | - | CC 10 |
VOL-CURVE | プルダウン | 〇 | - |
PAN-CURVE | プルダウン | 〇 | - |
LPF ON | トグルスイッチ | - | - |
LPF FEEQ | ノブ、テキスト入力 | - | - |
LPF Q | ノブ、テキスト入力 | - | - |
STANDERD PITCH | スライダー、テキスト入力 | - | - |
PITCHBEND SENS | スライダー、テキスト入力 | 〇 | - |
SYNTH-OUT | スライダー、テキスト入力 | - | CC 11 |
ALG | 選択式 | 〇 | - |
LFO WAVE | 選択式 | 〇 | - |
LFO FREQ | ノブ、テキスト入力 | 〇 | - |
LFO PMS | 目盛スライダー | 〇 | - |
LFO AMS | 目盛スライダー | 〇 | - |
FL | ノブ、テキスト入力 | 〇 | - |
TUNE | ノブ、テキスト入力 | 〇 | - |
MUL | ノブ、テキスト入力 | 〇 | - |
TL | ノブ、テキスト入力 | 〇 | - |
AR | ノブ、テキスト入力 | 〇 | - |
DR | ノブ、テキスト入力 | 〇 | - |
SL | ノブ、テキスト入力 | 〇 | - |
SR | ノブ、テキスト入力 | 〇 | - |
RR | ノブ、テキスト入力 | 〇 | - |
KC | スライダー、テキスト入力 | 〇 | - |
KS | 目盛スライダー | 〇 | - |
VC | 選択式 | 〇 | - |
VS | 目盛スライダー | 〇 | - |
この変換表によって他FM音源のパラメーターをMORION-W用に変換することができます。
ただしパラメーターに完全な互換性がありませんので、実際の出音を確認しながら調整してください。
OPM / MORION | OPM パラメーター | → | MORION パラメーター | 備考 |
---|---|---|---|---|
FB / FL | 0,1,2,3,4,5,6,7 | → | 0,40,48,56,64,66,74 | 互換性△:(MORION TL:24のとき) 構造が異なる |
TL | モジュレーター:TL + 24 (最大127) キャリア:変換不要 | 互換性〇 | ||
AR | AR * 4 + 34 (最大127) | 互換性△:カーブが異なる | ||
D1R / DR | D1R * 4 + 4 (最大127) | 互換性〇 | ||
D1L / SL | D1L * 4 (最大127) | 互換性〇 | ||
D2R / SR | D2R * 4 + 4 (最大127) | 互換性〇 | ||
RR | RR * 8 + 8 (最大127) | 互換性〇 | ||
KS | - | 互換性:検証中 | ||
LFO WAVE | 三角、矩形、ノコギリ、ノイズ | → | 三角、矩形、ノコギリ、ノイズ | 互換性:ノイズは実装方法が異なりx。ノコギリはPM、AM共にアップ。 |
LFO FREQ | - | 互換性:検証中 | ||
PMD | - | 互換性:検証中 | ||
AMD | - | 互換性:検証中 | ||
PMS | 0,1~3,4,5,6,7 | → | 0,(1),3,4,5,6 | 互換性△:深さが異なる |
AMS | 0,1,2,3 | → | 0,5,6,7 | 互換性〇 |
MUL | 変換不要 | 互換性◎ | ||
DT1 / TUNE | 0,1,2,3,4,5,6,7 | → | 0,7,14,20,0,-7,-14,-20 | 互換性〇 |
DT2 / TUNE | 0,1,2,3 | → | 0,4096,5332,6485 | 互換性〇 |
文字コード | ASCII |
---|---|
チャンネル数 | 1CH |
ビット深度 | 8bit (波形値[00 = -128, 80 = 0, FF = 127]) |
波形データサイズ | ~128サンプル(入出力する波形テーブルのサイズに準ずる) |
32サンプル波形データのサンプルテキスト | 80 99 B1 C7 DA EA F5 FD FF FD F5 EA DA C7 B1 99 80 67 4F 39 26 16 0B 03 01 03 0B 16 26 39 4F 67 |
・1つの波形値を[F5]のように16進数2桁で記述します。 ・必要な数だけ波形値を記述し、その間をスペースで区切ります。 |
フォーマット | 1(非圧縮リニアPCM) |
---|---|
チャンネル数 | 1CH |
ビット深度 | 8,16,24,32 |
サンプリングレート | 任意 |
波形データサイズ | ~512バイトまで(実際の読み込みは波形テーブルのサイズに準ずる) |
フォーマット | 1(非圧縮リニアPCM) |
---|---|
チャンネル数 | 1CH |
ビット深度 | 8 |
サンプリングレート | 44100 |
波形データサイズ | ~128バイト(出力する波形テーブルのサイズに準ずる) |
いずれの形式でも”波形テーブルのサイズ”は記録されません。
ファイル入力時に適切なテーブルサイズに変更してください。
Model : MORION W Date : 2025.07.07 Version : 25.3.x |
||||
Function | Transmitted | Recognized | Remarks | |
---|---|---|---|---|
Basic Chanel | Default | X | 1(*)-16 | (*)Receive All channel messages |
Changed | X | X | ||
Mode | Default | X | Mode 3 | |
Messages | X | Mode 3 | ||
Altered | ************ | X | ||
Note Number | X | 0-127 | ||
True Voice | ************ | X | ||
Veclocity | Note On | X | 0-127 | |
Note Off | X | X | ||
After touch | Keys | X | X | |
Channel | X | X | ||
Pitch Bend | X | O | ||
Control Change | 1 | X | O | LFO Modulation Depth [PM + AM] |
7 | X | O | Volume | |
10 | X | O | Panpot | |
11 | X | O | Expression | |
16 | X | O | LFO Modulation Depth [PM] | |
17 | X | O | LFO Modulation Depth [AM] | |
Program Change | X | X | ||
Variable Range | ************ | X | ||
System Exclusive | X | X | ||
System Common | Song Position | X | X | |
Song Select | X | X | ||
Tune Request | X | X | ||
System RealTime | Clock | X | X | |
Commands | X | X | ||
Aux Messages | All Sound Off | X | O (120) | |
Reset All Controllers | X | X | ||
Local On/Off | X | X | ||
All Notes Off | X | O (123) | ||
Active Sensing | X | X | ||
System Reset | X | X | ||
Notes |
O:Yes X:No Mode 1: OMNI ON, POLY Mode 2: OMNI ON, MONO Mode 3: OMNI OFF, POLY Mode 4: OMNI OFF, MONO |
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